「おたがい他人だからダメでもともと」からちょっとだけ進歩した話

妻と一緒に自営業を営んでいます。でもお仕事分野の受け持ちは別々で、同じところではたらく共働き、といった感じの数年です。

「四六時中いっしょだと息がつまらない?」とよく聞かれるけれど「お互い他人なんだからダメでもともと、一生添い遂げるとヘンに気負わずできるだけ一緒にいよう」と言いあいながら暮らしているうちに9年がたちました。

とはいえ得意分野も趣味もぜんぜんちがうふたりなので、行き違いはたくさん。子どもが産まれてからは本当にたくさん迷惑もかけたし、ケンカもたくさんしました。というか今もたまにしてます。

ここ数年はお互いの仕事がそれぞれに忙しくなって、終わりの見えないあわただしい日々がずっと続いています。お互いに疲れ切って、つらいつらいとこぼす夜もたくさんありますが、その繰り返しの中でひとつ、モヤモヤとした分析をちゃんと言葉にできたことがありました。

彼女はとっても自信をもつのが下手で、必要以上に気をつかいすぎてどんどん外からダメージを受けてボロボロになりがち。でもそんな防御力の低い彼女だから気づけること、心遣いができること、それは僕たちの仕事にも、子育てにも親戚づきあいにもなくてはいけない大事な大事な個性です。

僕は根拠のない自信があるタイプで、多少誰かになにかを言われても心のなかで受け流して明日には忘れてしまえる。けれど自分のペースを乱されることにとても敏感で、逆に外界に対して鈍感で、注意深くないからたまに大小の失敗を起こして彼女を困らせてしまう。

そう考えれば、お互いの弱点が力足らずでもカバーし合えるってやっぱり素敵なことだねとふたりで確認することができました。

結婚する前の付き合っていた頃、よく私は自営業をもつ家に生まれた彼女に「僕と一緒に仕事したらきっとうまくいくよ」と結婚詐欺師のようなアピール文句をたれていたものでした。お金も大した技能ももってなかったころですからなおさらですよね。ですが今のところはその通りになっていそうです。

お互い他人、だけど当分はふたりでやっていけそうだねえとケラケラ笑いました。私は彼女のそんなケラケラ笑う顔がとても好きです。

ちいさな子どもがふたり、どちらも「ママだいすき」と言いますが、私はいまだに子どもと張り合って「パパのほうがママのこと好きやもんねー、お前らは大きくなったら好きなお仕事なり人なりさっさと見つけて出て行くがいい(笑)」と言います。

妻さん、これからもよろしくね。

関連記事